瞑想で、無限の時間を、あなたのものに。
あれもやりたい、これもやりたい、でも、時間が足りない。
そんな悩みを持っている方は多いはずです。
ここにそれを解決する、科学的な方法があります。
瞑想をすることで、無限の時間が生み出せるのです。
そんなアホなって?
でも、これは、本当に科学的に説明できる事実なんです。
だまされたと思って、少しばかり話を聞いてください。
- グーグルで生まれた、サーチ・インサイド・ユアセルフという瞑想テクニックって?
- フロー体験で無限の時間? そんなアホな!? と思いますか
- 瞑想の練習で、あなたにも無限の時間が手に入る
- フロー体験と瞑想の関係、そしてシロシビンとセロトニン
- 瞑想があなたの脳を変える
- そして無限の時間がほんとうにあなたのものに(なるかも)
グーグルで生まれた、サーチ・インサイド・ユアセルフという瞑想テクニックって?
たいていの人は、瞑想と聞くだけで、何か胡散臭いもののような気がするかもしれません。
けれども、今アメリカでは、グーグル社で生まれた瞑想のテクニックであるサーチ・インサイド・ユアセルフが、静かなブームとなっています。
略して SIY と呼ばれる、この能力開発メソッドは、ベトナムの禅僧に学んだアメリカの学者ジョン・カバット・ジンが提唱した、マインドフルネス・ストレス低減法に影響を受けて作られた、科学的なプログラムです。
SIY では、自己認識・自己制御・モチベーション・共感・コミュニケーションという5つの能力を科学的なアプローチで強化することによって、現代のビジネスリーダーに最も必要な能力である、自己認識力と自己管理能力を手に入れることができるといいます。
つまり、
- 自分の目標は何なのか、
- そのためには何をすればよいのか、
- 自分は今どんな状態にあるのか、
- 今の自分にはどれだけのことができるか、
といったことを把握し、それを仕事に役立てることができるようになるということです。
これは、ビジネスリーダーに限らず、誰もがほしいと思う能力だ、と言ってもいいんじゃないでしょうか。
こちらが、SIY の開発者チャディー・メン・タンの書いた、サーチ・インサイド・ユアセルフの本です。
〔サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法〕
また、SIY は、リーダー向けのプログラムであり、どちらかといえば理論に重きをおいていますので、一般向けの実践的なプログラムとして、ジョイ・オン・デマンド(JOD) というプログラムも用意されています。
書籍はこちらです。
フロー体験で無限の時間? そんなアホな!? と思いますか
瞑想が仕事に役に立つのはいいとしても、
「瞑想で無限の時間を生み出せる」
なんて言われたら、
「そんなことあるわけないじゃん」
と、普通おもいますよね。
ところが、これは、科学的にも十分説明がつく話なんです。
別にインチキ科学じゃないんですよ。
現代の脳科学研究の最前線によって、明らかになりつつある、正真正銘の科学的説明です。
ハンガリー出身のアメリカの心理学者、チクセントミハイが提唱する「フロー体験」という現象があります。
スポーツの世界ではゾーンとも呼ばれるこの現象ですが、これはチクセントミハイが「幸せとは何か」を研究する中で発見したものなのですが、芸術家やスポーツ選手、あるいはビジネスの世界で技を極めた人に訪れる、「最高の幸せ」の状態のことです。
たとえば、ある作曲家は、フロー体験に入り作曲しているときのことを、次のように語っています。
自分の存在が、ほとんど感じられないほどの忘我の状態に、私はしばしばなります。手は自分のものとは思えなくなり、私が意識的に何かをすることはなくなります。私はただそこに座って、驚きと畏敬の念で、そのとき起きていることを見ているだけです。ただただ、そこに音楽が溢れ出てくるだけの状態になるなのです。
ちょっと神がかってますよね。
このフロー体験には、次のような特徴があります。
- 時間の流れの中で、いつも自分のしたいことが分かっている
- していることについて、すぐさま反応が得られる
- する必要があることと、それが難しくても可能なことが分かっている
- 時間の感覚が消失する
- 自分自身のことを忘れてしまう
- 自分はもっと大きな何かの一部であると感じる
(https://www.ted.com/talks/mihaly_csikszentmihalyi_on_flow?language=ja 参照)
たいへん興味深い現象です。
そして、上の特徴のうち4番目のものが、無限の時間という「魔法」を解く鍵になります。
瞑想の練習で、あなたにも無限の時間が手に入る
さて、みなさんはフロー体験を経験したことがおありでしょうか。
先ほどの作曲家のような、完全なフロー体験の経験がある人は、数少ないと思いますが、子供のころにあそぶのに夢中になって時間を忘れたことなら、誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか。
そうした「我を忘れる」状態も、非常に浅いものではありますが、やはり、フロー体験の一種です。
そして深いフローの状態に入ったとき、あなたは永遠の時間、無限の時間を手に入れることができるのです。
普通の「時間感覚」は、意識が生み出しているものであり、無意識の世界には「時間」はありません。
恋人と楽しい時間を過ごしているときや、友だちとくつろいでお酒を飲んでいるとき、あるいは逆に、人のつまらない話を聞いているとき、「時間」は伸び縮みしますよね。
人間が感じる時間は、時計が測る時間とは違うわけです。
ここに無限の時間を生み出す秘密があります。
もしも、意識を静めることができれば、時間は止まります。そのとき、あなたは無限の時間を手にするのです。
そしてそのためには、瞑想の練習をすることが、役に立つのです。
フロー体験と瞑想の関係、そしてシロシビンとセロトニン
フロー体験は、集中して何かをやっているときに起こる現象ですが、逆に瞑想は、いわば何もしないための練習です。
まったく正反対に思える2つの現象には、どのようなつながりがあるのでしょうか。
フロー体験とは、
- するべきことを無意識が知っていて、無意識が勝手にやってくれる状態、
と言うことができるでしょう。
そのとき意識は静まり、自分も時間もなくなってしまいます。
それに対して、普通の状態は、
- するべきことを、いちいち意識が考えなくてはならない
状態ということになります。
そして、その状態では、疲れたとか、のどが渇いたとか、時間が足りないとか、するべきこととは関係のない、さまざまな考え=雑念が意識の中に湧き起こることにもなります。
このとき、私たちは、有限の時間の中に閉じ込められているのです。
一方、瞑想の場合、静かに自分の状態を見ていると、はじめのうちはいろいろな想い=雑念が湧いてきます。
けれども、十分に経験を積むことができれば、この雑念はいずれ消え去って、ついには意識がすることは、何もなくなります。
すると、フロー体験のときと同じで、自分も時間も消え去ってしまうのです。
無限の時間の中で、永遠の幸せを味わうことができるのです。
(ただし、もともとの仏教の考えとしては、このとき感じる「永遠の幸せ」もしょせん「幻」でしかなく、無常のものです。これは仏教の目指す境地ではないのです)
こうした特異な意識状態のことを、変性意識状態と呼びますが、こうした状態は、薬物によっても引き起こされます。
ある種のきのこに含まれるシロシビンという物質も、そうした変性意識を引き起こす薬物の一つですが、このシロシビンによっても、フロー体験や深い瞑想と同様の意識の変化が起こることが報告されています。
シロシビンは、脳内の伝達物質セロトニンに似た作用をもつ物質であり、このセロトニンがフロー体験などの変性意識を引き起こすことに大きな関係があると考えられています。
また、うつ状態にある人は、脳内のセロトニンが少なくなっており、セロトニンを増やすことで、うつ状態が改善することも知られています。
次のページに、東邦大学医学部の有田秀穂教授のインタビューがあり、セロトニンの働きや、セロトニンを増やすための呼吸法などが、分かりやすく紹介されていますので、興味のあるかたはどうぞ。
〔〔セロトニンDojo 公式サイト〕〕
瞑想があなたの脳を変える
上記の有田秀穂教授のインタビューでは、セロトニンを増やす方法として、例えば息を吐き切る呼吸法をすすめていますが、これを3ヶ月程度続けることで、脳内のセロトニンが増えるとしています。
同様の効果は、瞑想でも期待することができ、アメリカの研究では、8週間のマインドフル瞑想の実践によって、脳に恒常的な変化が生じたことが報告されています。
その研究では、記憶・自己感覚・共感・ストレスに関連する脳内領域において、灰白質の厚さが増したということです。
この2つの事実を合わせみたとき、瞑想や呼吸法によって、特定の脳内領域の灰白質の厚さが増し、それによって、脳内のセロトニンの量が増加したのではないかと考えられます。
このように、脳の機能の研究が進むことによって、科学的に瞑想を説明することができる時代が、ついに到来しつつあるのです。
そして無限の時間がほんとうにあなたのものに(なるかも)
マインドフル瞑想法や有田教授のセロトニン呼吸法を継続的に行なうことで、脳を変化させ、セロトニンを増やせることが分かりました。
これだけでも、日常的な生活の豊かさが増し、幸せを感じる機会が増えることは間違いありません。
けれども、欲張りなあなたは、それだけでは満足できないかもしれません。
やりたいことがいっぱいあって、時間が足りない。
あなたも、そんな悩みをお持ちではないでしょうか。
普通は、眠る時間を削ったり、今やっている他の何かを犠牲にしたりする以外、あまり方法はないでしょう。
けれども、睡眠や他の活動の時間を削るのではなく、ほんの少しの時間を瞑想に使えば、事実上、無限の時間を生み出すことができるのです。
というのは、瞑想や呼吸法で、脳を変え、セロトニンを増やすことで、いつもと同じ時間を、ふだんより有効に使うことが出切るようになるからです。
あなたは、今もっている以上の時間を手に入れることができるのです。
朝起きて5分、夜寝る前に5分、ゆっくりと吐き切ることを意識して、呼吸を繰り返してみてください。
1日24時間のうちの、たったの10分です。
この10分間、意識を呼吸に向けるだけで、あなたの人生は劇的に変化し、いくらでも新しい時間を生み出せるようになります。
3ヶ月続けることができれば、自分の中に生まれる変化を実感できるはずです。
そして、これができさえすれば、時間に追われることはなくなり、何事にも余裕をもってあたれるようになるのです。
そこまでいけば、しめたものです。
さらに瞑想の時間を増やすこともできますから、そうして瞑想の練習を深めていくことで、いつかフローの状態を体験し、永遠を垣間見ることも不可能ではありません。
そして、すべての人がそうなれるとは言えませんが、思い通りにフロー体験に入れるように可能性だって、あなたには開かれているのです。
そうです。あなたにも、無限の時間を手に入れることが、できるかもしれないのです。
こんな話は、簡単には信じられないでしょうが、どうか騙されたと思って、1週間だけでも試してみてください。
たぶん、それだけでも、自分の中に生まれた違いに気がつくかもしれませんよ!?
これを読んでくださったみなさんが、ほんの少しでも瞑想を練習することで、毎日の暮らしを豊かにし、幸せな生活が送れるようになることを、心から祈っております。
長い記事を最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。
ではまた、どこかで、お目にかかりましょう。
以上、ぷちウェブ作家の那賀乃とし兵衛でした。
☆なお、ヴィパッサナー瞑想については、次の記事でも書いていますので、どうぞ。
・マインドフルネスとヴィパッサナー瞑想について・蝶入門編 - 24 時間の瞑想術
☆また、ヴィパッサナー瞑想の全体像については、次の本がありますので、どうぞアマゾンでご覧ください。
〔ウィリアム・ハート「ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門―豊かな人生の技法」(春秋社1999)〕
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☆別サイトの記事ですが、こちらもどうぞ。
〔脱会社人: 気分はオフグリッド・あなたは自由に生きたいですか、生きられますか〕
〔〔哲学から瞑想へ〕 カジュアルな哲学とヴィパッサナー瞑想 - 世界を迷想するエッセイ二本〕
〔お見事!イケダハヤト氏の必殺「炎上商法」カウンターパンチ〕